タイトル:戦争の悲しみ The Sorrow of War
出版:株式会社めるくまーる
著者:バオ・ニン Bao Ninh
翻訳:井手一久
発行:1997年7月10日
値段:1800円
ISBN4-8397-0092-3
所在:
備考:
世界が瞠目したヴェトナム文学
哀切きわまりない物語の奥底から、美しく、幽玄な通奏低音が聞こえてくる。あの凄絶な戦いを知る者にも知らない者にも、深い感動をあたえずにはおかない作品だ。戦争文学の図式を突破した「ヴェトナムの内面」がここにある。―― 辺見庸
ヴェトナム作家協会賞受賞
英インデペンデント紙海外小説賞受賞
灰色の硝煙の彼方、忘れえぬ紅蓮の恋
戦時の記憶の断片が、まるでジグソーパズルのように…胸に迫る最後の回想がはめこまれたとき鮮やかに物語の全容が浮かび上がる
新進ヴェトナム人作家の本格文学欧米10数か国で翻訳出版
以上、本のオビより
キエンは何度も死地を生きのびた。だが、戦争という苛酷な体験は、彼の心身に癒しがたい傷を残した。凄絶な戦闘、ジャングルをさまよう死者の霊、部下たちの気高い自己犠牲…痛切な思い出の数々が彼につきまとう。戦後のハノイに生還して、キエンは奔放で情熱的な同級生フォンと11年ぶりに再会する。かって二人は、狂おしい愛で結ばれていたのだった。だが今は、芸能界の放蕩恣な生活に身を委ねるフォン。ここにも戦争の深い傷あとがある。極限状況における人間の悲劇性を見てしまった二人に、はたして青春の愛は回復するだろうか?
以上、裏表紙の紹介文より
目次:
泣き叫ぶ魂の森 7
嘆きの愛の女神たち 38
「喪失」の群像 67
夜、ミモザの花はしぼむ 98
幽鬼の歌 120
サイゴン、血まみれの勝利 138
屋根裏の孤愁 154
西湖のさざなみ 166
終点の風景 199
風よ、お前は変わるのね 232
裸形の天女 259
運命の呼び声 293
永遠の過去 338
解説 人間の悲しみを描く―「ドイモイ文学」の最大の果実 井手一久 349


ヴェトナム戦争時のヴェトナム兵というと、アメリカ側からは共産主義に凝り固まった、訳の解らない「敵」として、ヴェトナム側(解放軍)の公式な見解からは、不屈の英雄、として描かれてきていた。しかし、そのどちらの視点も実際に闘った兵士達の実像とはかけ離れ、お互いの陣営にとって都合のいい姿を宣伝してきたように思われる。
この本は、実際に解放軍の一兵士としてアメリカとの戦争を闘った著者による、自伝的な小説である。
訳の解らない人間でもなく、画一的な英雄でもない、人間としてのヴェトナム兵達のありのままの姿がこの本には描かれている。ヴェトナム戦争が終わり永い時間を経て、ようやくヴェトナム人も客観的な視点からヴェトナム戦争というものを捉えられるようになったようだ。
アメリカ側やヴェトナム側の国策的な視点からではなく、一兵士の手記として、この本は広く、ヴェトナム戦争について知ってみたいという人達にお薦めの一冊である。人民K




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